デジタル・科学技術
DS-511 行政手続等での本人確認におけるデジタルアイデンティティの取扱いに関するガイドライン
国の行政手続で本人確認を設計するための標準ガイドライン。身元確認、当人認証、外部の認証基盤との連携を分け、手続のリスクと利用者の負担に応じて適切な方法を選ぶ基準を示す。
THREE KEY POINTS
押さえたい、3つの要点。
- 01
登録する人物の実在性を確かめる身元確認と、今利用している人が登録した本人かを確かめる当人認証を区別する。
- 02
信頼できるIDプロバイダの確認結果を利用するフェデレーションを整理し、手続側が担う確認との関係を示す。
- 03
なりすまし等のリスクから必要な保証レベルを選び、厳しさだけを優先せず利用者の負担と使いやすさも考慮する。
この文書で分かること
『本人確認を入れる』という曖昧な要件を、登録時の確認、ログイン時の認証、外部との信頼関係に分けられる。行政サービスの設計で、必要な対策と利用者の操作負担を同時に考える基礎になる。
原文は、ここから読む。
冒頭の考え方と用語を読み、第2の枠組み、第3の脅威・対策、第4の手法選定へ進む。閣議決定の政策計画ではなく、政府情報システムの整備・管理で順守する標準文書として読む。
DEEPER UNDERSTANDING
もう一歩、具体的に読む。
登録する人、利用する人、確認結果の連携を分ける
身元確認は、申請者を識別し、その人が実在することや属性情報の真正性を確かめる。 当人認証は、その後に利用する人が登録した本人と同じかを確かめる。外部の信頼できるIDプロバイダの確認結果を利用する仕組みがフェデレーションであり、これらを分解すると役割と責任を整理しやすい。
- 身元確認:本人確認書類や属性の確認を通じ、誰を登録するかを確かめる。
- 当人認証:登録した認証器等を使い、今操作している人の当人性を確かめる。
- フェデレーション:他の認証基盤の結果を信頼して利用する条件を整理する。
リスクに応じて方法を選ぶ標準文書
保証レベルを一律に高くすると、操作が難しくなったり利用を断念する人が生じたりする。ガイドラインは、想定するなりすましや被害の影響を評価して、身元確認と当人認証に必要な水準を選ぶ。各手続の法令等で定める要件も確認し、利用者の状況に合う手段や代替経路を設計する。
- 保証レベルは、本人確認の確からしさを段階的に表す概念である。
- 身元確認と当人認証のリスクが異なれば、必要な保証レベルも異なり得る。
- 特定の製品を入れるだけで手続全体の要件を満たす、という読み方はしない。
OFFICIAL SOURCE
公式資料と確認範囲
公式本文・解説を確認
2025年9月30日幹事会決定の最終本文。Normative(政府情報システムの整備・管理に関する順守内容)の位置付け、適用対象、本人確認の要素と手法選定を確認。2026年2月のDS-512は別文書の解説書。
公式資料を開く ↗DS-511 本人確認におけるデジタルアイデンティティの取扱いに関するガイドライン 最終本文 · 確認基準日 2026年10月19日